ダウン症の子のいる暮らし 健・育・学・遊 ~自立をめざす母親のブログ~

H13年にダウン症(21トリソミー)の子どもを出産、現在子育て真っ最中の母親です。 絶望的な気持ちでスタートした子育てですが、いろいろと問題はあるものの笑いあり、涙ありの楽しい毎日を過ごしています。 子育てをしてきた中で、悩みの解消、役に立った情報、成長の道筋、健康管理なども交えて書いていきます。

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【出生前診断①】ダウン症児の母として、出生前診断に思うこと

   

年齢が高いほど、お腹の赤ちゃんにダウン症などの「染色体異常」が起こる確率が上がるといわれます。
そのことを前置きにして、出生前健診が述べられることがとても多いと感じています。

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出生前診断とは、広い意味では、胎児の診断を目的として、妊娠中に実施する検査のことをいいます。

 

しかし、ここでとりあげる出生前診断は、胎児の遺伝子に異常がないか出生前に診断を行う遺伝子学的検査のことです。

 

主に調べられるのが、染色体異常の有無です。
ダウン症の子が産まれることを「子どもにとっても自分にとっても不幸なもの、大変なもの」としてとらえている人がいかに多いかを感じます。
そして、「出生前診断の技術」を「ダウン症の子を産まないようにするためのツール」として考えている人がいると思うだけで、悲しい気持ちがしています。

現在、出生前検査では、ダウン症などの染色体の異常を判定することができます。
しかし、今の技術では染色体の異常そのものを治療することはできません

だから、そこには、「ダウン症などの染色体異常があったら中絶をする」という選択肢が「治療」のかわりに用意されている状況なのかなと思います。

なぜなら、判断できた先天的な障害は、ほとんどが人工妊娠中絶で選別される運命をたどっているからです。

もちろん、誰しも五体満足な子どもが欲しいと思うのは当然のことだと思います。
私もそう思っていましたから。

仮に、私自身が出生前検査を勧められて、受け、ダウン症の判定が出たら、ダウン症のことをよく知らないまま中絶してしまっていたかもしれないと思うからです。

しかし、ダウン症を排除したところで、必ずしも健常の子どもが産まれるとは限らないということも知っておいてほしいと思います。
出生前検査をしても判断できない障害はたくさんあって、ダウン症はそのほんの一部に過ぎないからです。

出生前も、出生後もすぐにダウン症だとわかってしまうことは、彼らの不幸かもしれません。
彼らは彼らなりに幸せに生きていると思うからです。

私は、幸か不幸か、「おなかの中の赤ちゃんは、すべて大切な命」として考えている医療機関だったので、出生前健診のことなどよく知りもしないまま出産しました。

中絶していたら、この子は今いなかったかもしれない・・・そう思うと怖い話だと思います。

出産前に立ち戻れたとしても、今なら「もう一度この子産んでもいいよ。」と言えるので、これを書いているのかもしれません。

中絶を否定はしませんが、ダウン症のいる子の家族は不幸で大変なことばかりと思っていたら、そうではないよということを、知ってほしい。
そう思っています。
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そして、出産を選んでも、中絶を選んでも、肩身の狭い思いをせず安心して育てられる、暮らしていける、受け入れてもらえる世の中になって欲しいと思っています。

 - 出生前診断について