ダウン症の子のいる暮らし 健・育・学・遊 ~自立をめざす母親のブログ~

H13年にダウン症(21トリソミー)の子どもを出産、現在子育て真っ最中の母親です。 絶望的な気持ちでスタートした子育てですが、いろいろと問題はあるものの笑いあり、涙ありの楽しい毎日を過ごしています。 子育てをしてきた中で、悩みの解消、役に立った情報、成長の道筋、健康管理なども交えて書いていきます。

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ダウン症児と学ぶ算数の勉強法「さんすうだいすき1」 どちらがおおきい?

      2016/05/10

「さんすうだいすき」は、遠山啓(とおやまひらく)という数学者が、「水道方式」とよばれる算数の教え方を仲間と一緒に開発し、こどものための本にしたものです。
さんすうの力を伸ばすために活用した本なので紹介していきたいと思います。

 

「どちらが大きい?」
と聞かれて、意味がわからなくても、まだ言葉を知らない小さな子どもでも、好きなもの、欲しいものはたいてい大きい方を取ろうとします。

だから、「大きさの比較はできている」ということがわかります。

本能的にわかっていても、それを概念として、理解しているかというとそうともいえません。

「大きいのはどっち(どちら)?」
と聞かれると?????状態になるからです。

 

「大きい」という言葉と意味を理解して、
「どちらが大きい?」と聞かれて大きい方をとれなければなりません。

 

そして、さまざまな概念を身に着けていくことが、数を知っていく上で大事なスタートとなり、算数の基礎になっていく力なのです。

 

しかし、ダウン症の子どもたちは、たいてい、そこを育てていくことに、とても時間がかかります。時間がかかるけれど、取り組むことで必ず身についていく力でもあります。

 

今回は、「さんすうだいすき1」を紹介します。

 

さんすうだいすき 1巻では、どちらがおおきい?と題して、いろいろな大きさ(量)の比較を学びます。
大きさ比べ。
・どちらが大きい(小さい)?
まず、2つの比較からはじめます。

 

・どれが一番大きい(小さい)?
2つのものの比較から、3つのものの比較へとうつります。
中ぐらい、まんなかという言葉と意味の理解も必要です。

 

・大きい(小さい)順にいうと?
・○○より大きい(小さい)ものはどれ?

「どちらが」が「どれが」になるだけで混乱します。
「~より」とか「順に」となると、とても難しいです。

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「りんごの型はめ」「くまのコップ重ね」活躍しました。
いつできるようになるんだろうか?と思いながら、ロングランで使いました。あるとき、ふっと、できるようになるものなのですね。

 

大きい小さいを例にあげましたが、大小だけでもいろんな聞き方、答え方があるのが分かります。
比較には、まだまだいろいろな大きさ(量)があります。

長い・短い、高い・低い、深い・浅い、厚い・薄い、多い・少ない・・・

 

比べ方の方法についても説明してあります。
比較するための、手順、やりかた。
端をそろえる、きちんとならべる・・・

 

これらを習得するってとても難しくて、
すごく膨大な気がしました。

娘を前にして、気の遠くなるような概念の多さだと感じました。
でも、取り入れたら、取り入れた分だけ、子どもの力になっていきます。

少しずつでも意識して日々の生活の中にとりいれていく。
実体験(実際に見て、聞いて、感じること)は大事だと思います。

”大きい・小さい”がまだわかってなければ、
「お父さんの靴大きいね、ゆうちゃんの靴小さいね。」
「このお皿大きいね、こっちのお皿は小さいね。」
「お母さんの手大きいね、ゆうちゃんの手小さいね。」
比べるものは、身の回りにたくさんあります。
働きかけると、そのうちわかるようになるのです。

でも、これが自然とわかるようになっていく子どもたちの能力ってすごいなあと改めて思いました。
日々五感を働かせ、試行錯誤をしながら、どんどん自分の力で吸収していっていますものね。

自分の力でと書きましたが、日々かかわる人の言葉のかけ方、かかわり方、環境ひとつで、
たとえ健常のお子さんであっても理解力の伸びには、大きな差が出てくると思っています。

 

認知力の弱い、ダウン症の子どもたちは、なおさらだと思います。
意識して働きかけてやることこそが、いろんなことを理解することにつながり、算数にもつながっていく力になるのだと思います。

 

この本を一緒に見ることで、何が分かっていないのかがわかる。
そしてわかっていないことを日々の生活の中に取り入れていく。
いろんな手を使って理解していってもらう。

だから、働きかけの基盤となる親の本のひとつでもあったといえます。

自然とわかるようなるのを待っていたら、年だけ重ねてしまうわが子は、働きかけが必要です。
解るようになるためは、何が必要なのか、ということを認識しているということは大事だと思いました。

はいるか、はいらないかは別にして・・・(繰り返し、時間をかければ何とかなるのですけどね)

 

この本は、早々と不等号もでてきます。(<、>、=)
大きい、小さいを記号(しるし)を使ってあらわす練習をしています。算数の第一歩ですね。

大きい小さいがわかったら、遊びのなかに取り入れてもおもしろいかもしれません。

イコールも、計算したときに、「答えの前に書く記号」ではなく、
「同じ大きさの時に使うしるし。」(等しいという記号)だと知っていることは大事かなと思います。

 

わからないことを見つけて、日常生活の中で理解できるまで繰り返し、繰り返し、取り入れていく。
そういうことを意識する日々があるからこそ、理解力が伸びてくるのだと思っています。

表紙が違うのは↓ 復刊商品のため。絶版になっていたので、中古を買っています。

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↓「さんすうだいすき」他の巻はこちら↓
「さんすうだいすき2」なかまあつめ
「さんすうだいすき3」かずってなんだ?0~5まで
「さんすうだいすき4」わける まとめる
「さんすうだいすき5」えあわせ でんこうニュース

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