ダウン症の子のいる暮らし 健・育・学・遊 ~自立をめざす母親のブログ~

H13年にダウン症(21トリソミー)の子どもを出産、現在子育て真っ最中の母親です。 絶望的な気持ちでスタートした子育てですが、いろいろと問題はあるものの笑いあり、涙ありの楽しい毎日を過ごしています。 子育てをしてきた中で、悩みの解消、役に立った情報、成長の道筋、健康管理なども交えて書いていきます。

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ダウン症児と学ぶ算数の勉強法「さんすうだいすき2」 なかまあつめ

      2016/05/10

「さんすうだいすき」は、遠山啓(とおやまひらく)という数学者が、「水道方式」とよばれる算数の教え方を仲間と一緒に開発し、こどものための本にしたものです。
さんすうの力を伸ばすために活用した本なので紹介していきたいと思います。

 

私たちの頭の中は、様々なものを分類する(カテゴライズする)ことによって整理されています。
それゆえに、記憶や理解が助けられたり、考えを深めていけるのではないかと思ってます。

チワワー犬ー動物ー生物とつながるように、生き物の中に動物がいて、動物の中に犬がいて、犬の中にチワワという種類がある。

そういう上位概念から下位概念へつながる分類がしっかりできるようになっていくというのがずっと続いていく課題です。

 

今回は、「さんすうだいすき2」を紹介します

さんすうだいすき2 では、なかまあつめから、一対一対応ができるようにします。

 

◆同じなかまを集める(集合)

集まりについた「名前」(集まりの要素を理解して、その要素)が同じということを意識できることが必要です。

例えば、
『おもちゃ』は、「にんぎょう」「絵本」「積み木」「ミニカー」・・・などに分類されます。

分類された後も、また細かく分類することができます。

『積み木』が「青」「赤」「黄」などの色で分類されることもあれば、
「まる」「さんかく」「しかく」などの形で分類されることもあります。

『ミニカー』も「トラック」「スポーツカー」「公用車」などの機能、用途で分類したり、
「赤」「白」「黒」・・・色で分類することもできます。
「赤いスポーツカー」と二つの要素がはいってくる場合もあります。

P1000567同じ色の集まり

P1000568同じ種類のおもちゃの集まり(車のおもちゃ、花はじき、チェーンリング、木のミニ積み木)

 

 

◆対応するなかまを集める(対応)

『入れもの』に対応する『なかみ』を理解します。

「ふで箱」には「えんぴつ」
「鳥かご」には「とり」
「花びん」には「花」
「金魚ばち」には「金魚」
「さいふ」には「お金」

その場に、いれるものが存在しなかったときの『空集合』、れい(ゼロ)の考え方も学んでいきます。
何にもないよ=0です。

P1000571

 

◆なかまはずれ(分析と総合)

なかま集めをするときに、
「集合の要素」を間違えることがあります。

同じなかまと違うなかまをどう区別するかがポイントになります。
違うのは多分、これかな?ではなく、なぜ、これなのか?がしっかり理解できるようになることが大事です。

例えば、仲間はずれをひとつ取り上げます。
動物の中に鳥(にわとり)という仲間はずれを見つける課題です。

動物は、四本足、自分の子どもを卵でなく赤ちゃんで産む(哺乳類)。
鳥は、二本足、自分の子どもを卵で産む(鳥類)。
どうしてそれが仲間はずれになるのか、詳しく説明できるところまで考えたら、難しい課題です。

 

まとめの課題として、絵を見て考えていきます。

自分で集まりの要素を限定して、なかまを見つけたり、分類していきます。
難しければ、集まりの要素を指定して、見つけてもらうこともできます。

「女の子の集まり」「本を読んでいる子のあつまり」「砂場で遊んでいる子の集まり」「部屋にいる子のあつまり」・・・

 

いくつかの要素を聞いて、正しい道を選択していくクイズのような課題もあります。
ゆっくり絵を楽しみながらやるのもいいかなと思いました。絵の中には、知らないものもたくさんあるからです。

 

そして、頭の体操!形を重ねてみる課題です。

左右、穴あきの二つの図形、重ねるとどんな形になるでしょう?
(私は、ちょっと苦手な分野です。娘は話にもならなかったので、切って重ねて見せただけでした。)

P1000460
「三角さん」は、角が多い「四角さん」がうらやましくて、四角さんの角をきっちゃいます。
なんと、四角さんは、「八角さんに」・・・
自分の角をおとせばよかった三角さん、角を落としていたら「○角さん」だった?

sankakusan

 

職業と道具の組み合わせを知りましょう

さまざまな職業(コック、郵便配達員、消防士、野球の選手、医者、絵描き・・・)についても、どのくらい知っているでしょうか?
職業に対応する道具がわからなければなりません。

 

変なところを見つけましょう

おかしな絵の展覧会と題して
変なとこ探しの絵が8枚あります。

こたつの上に扇風機、雪だるまとひまわり、菊と桜、赤ちゃんがパイプ、猫を追うねずみ、コーヒーに箸・・・

なぜ変なのか、季節感を感じて、用具の用途を知って、
答えられるようにならなければなりません。

桜と菊が同じ絵の中に描かれています。
何の花かもそうですが、季節を知っていても、その花がいつ咲くか知っていなければ答えることはできないのです。

絵と実物が同じものだとわかることも必要です。

 

一対一対応ができるようになりましょう

そして、一対一対応に入っていきます。

物と人。物と物。動物と鳥・・・
ひとつとひとつを合わせていき(一対一対応)どちらが多いか調べます。

「ひとつ」
すべての数えられる個体はひとつと数えます。

りんごも、犬も、本も、コップも、ありも、人も、家も・・・・
それをひとつとして、数の比較をしていくのです。
「ひとつとひとつは数が同じ」

そして、それぞれのひとつを
タイルひとつと置き換えられるようにしていくのです。

 

「ひとつとひとつを対応させて、量(数)を比較できるようになること。」

簡単なようで、とても時間がかかりました。
理解するために繰り返し、繰り返し、やらなければなりません。

 

車とタイル、1個、1個対応させて、同じなのを確認します。
IMG_8792

目の前で並べ換えて、「どっちが多い?」って聞くと、車を指さして「こっち!」みたいなことになるのでした。
IMG_8793
6という数字と6こという量が理解できていないか、多い少ないの意味が理解できていないか、もともとの同じがよくわかっていないのか・・・
IMG_8794
いち、に、さん、よん、ご、ろくと数えながら車の上にタイルを置いていき、「6個と6個で同じです。置き方変えても、数はかわりません。同じです。」と、とりあえず説明をする。
そんな感じでした。

 

まとめ

数に入る前の大事な基礎概念です。仲間をあつめたり、分類したりするために、分析・比較(比べる)ができなければなりません。

毎日の生活の中で、少しずつでも、興味をもって体験、経験していくことがいかに大事か。ということを感じてきました。

そして、まわりから受ける刺激の大切さと、知りたいという気持ちを育てること。大切にし続けたいと思います。

知らないことや知らないものは数限りなくあるので、親子ともども少しずつでも楽しみながら知識や経験を増やしていけたらよいなと思います。

一対一対応ができるようになると、いよいよ数の世界に入っていきます。ゆっくりでも丁寧に進んでいきたいものです。

 

表紙が違うのは↓ 復刊商品のためです。絶版だったため、中古を探して買っています。

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さんすうだいすき 第2巻 なかまあつめ

 

↓「さんすうだいすき」の他の巻紹介はこちら↓
「さんすうだいすき1」どちらがおおきい?
「さんすうだいすき3」かずってなんだ?0~5まで
「さんすうだいすき4」わける まとめる
「さんすうだいすき5」えあわせ でんこうニュース

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