ダウン症児と学ぶ算数の勉強法「さんすうだいすき5」えあわせ でんこうニュース
2016/05/10
「さんすうだいすき」は、遠山啓(とおやまひらく)という数学者が、「水道方式」とよばれる算数の教え方を仲間と一緒に開発し、こどものための本にしたものです。
さんすうの力を伸ばすために活用した本なので紹介していきたいと思います。
今回は、「さんすうだいすき5」です。
位置関係を学びます。
『うえ、した』と『うえ、まんなか、した』
縦方向にみる関係です。
上下の関係を考えます。
例えば、「ヘリコプターと車」「ひまわりと太陽」「風船と男の子」「チューリップと蝶々」
上下に中(まんなか)が入る関係を学びます。
例えば、「飛行機と飛行機から飛び出したパラシュートときりん」「星と灯台と砂浜」
上中下、うまく並べられますか?
タイルでも確認をします。
同じ位置に置けるか?
上が黄、まんなかが赤、下が青と指示されたときに正しい位置におけるか?
(色と、上、まんなか、下が理解できているかどうかがわかります)
『ひだり、みぎ』と『ひだり、まんなか、みぎ』
横方向にみる関係です。
左右の関係を学びます。
左手と右手を覚えます。また、正面にいる相手は、右手の位置が逆になるので難しい。
いろんな向きの手から左右を見分けます。
そして、ここで、左右にまんなかが入った関係も学びます。
左右の絵、左、まんなか、右の絵の組み合わせを考えます。
そして、やはりタイルで場所の確認です。
同じ位置におけるか?
左がオレンジ、まんなかが緑、右が青と指示された位置におけるか?
(色と、左、まんなか、右が理解できているかがわかります)
日常生活でのこと。右手、左手、右足、左足。
日常生活のなかで、ちょっと言葉がけを意識することで無理なく左右がはいるようになります。
お風呂で身体を洗うとき。
右手洗うよ、左手洗うよ、次は右足ね・・・
服を着るとき。
右手通すよ。右手でた~
左手通すよ。左手でた~
ズボンや靴下はかせるとき、靴はくとき。
右足からはくよ、次は左足ね・・・
爪着るとき、スプーン持ったとき、手を洗うとき、手遊びで、ちょっと右手、左手、右足、左足の言葉をたしていくことが左右を教えるのを楽にします。
位置関係がわかってくると、言葉で指示を理解することが出来るようになってきます。(かなり繰り返しが必要でしたけどね)
右端の小さいほう(上)の引き出しを開けてください。右端の枠の中から中くらいの大きさのフォークを3本出してください。
引き出しはどれか、上下、右端、枠、フォーク、中くらい、3本、がわかっていないといけません。いちいちつまずきます。何がわかっていないのが、わかった時点で教えていくことが必要です。
6つの場所の位置関係がわかる
上中下、左中右がわかるようになると、
6枚の絵を右上、右の真ん中、右の下、真ん中の上、真ん中の真ん中、真ん中の下、左の上、左の真ん中、左の下と言い分けることが出来ます。
「二人で座れるソファーはどこですか?」「左の真ん中にあります。」
「右下にはなにがありますか?」「とけいです。」
数で位置関係がわかる
もう少し進むと、(2,5)(3,2)・・・と数字で場所を指定できることを知ります。
数字はたて、横の順でみます。横の数字は、下にくる方がよかったですね(その方が、わかりやすかったし、x軸y軸を考えると、数字は下に統一がいいですね。本はそうなっています。)
「(2,1)は、なんですか?」「ライオンです。」
「(5,5)は、なんですか?」「かたつむりです。」
「実物と抽象化されたものが同じであるということが理解できることも大事だな。」とこの絵をみて思いました。
暗号です。
(3,3)(4,2)(1,2)(1,5)(3,1)(3,5)(1,1)(2,3)(3,2)(5,4)(5,1)(4,5)
↓さんすうだいすきの1~4まではこちら↓
「さんすうだいすき1」どちらがおおきい?
「さんすうだいすき2」なかまあつめ
「さんすうだいすき3」かずってなんだ?0~5まで
「さんすうだいすき4」わける まとめる