ダウン症の子のいる暮らし 健・育・学・遊 ~自立をめざす母親のブログ~

H13年にダウン症(21トリソミー)の子どもを出産、現在子育て真っ最中の母親です。 絶望的な気持ちでスタートした子育てですが、いろいろと問題はあるものの笑いあり、涙ありの楽しい毎日を過ごしています。 子育てをしてきた中で、悩みの解消、役に立った情報、成長の道筋、健康管理なども交えて書いていきます。

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【ダウン症の人の特徴】言葉は話せるようになる?言語発達の特徴について!

      2016/04/22

ダウン症の人の、言語発達の特徴について書いてみたいと思います。

「言葉は話せるようになるのか?」
「話せるようになるとして、どの程度の会話ができるのか?」

私が、言葉に関して最初にもった疑問でした。

ダウン症の告知を受けた小児科の先生からは、
「日常会話くらいは話せるようになります。」
と説明されました。

喜ぶべきか悲しむべきか、微妙な気持ちになったのを覚えています。

そして、知ったのは言葉の発達に関しても、個人差は大きいということと、
環境、働きかけで変わってくるものだということです。

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ダウン症の言葉の発達の実際

ダウン症は、多くの場合、知的発達の遅れがあります。
程度はさまざまですが、その知的発達の遅れのために、言葉の発達そのものが遅れるということはあります。

それとあわせて、ダウン症診断後の母親の赤ちゃんへのかかわり方についての問題点も指摘されています。(ショックのため十分にかかわれなくなったり、不憫さから過剰に手をかけすぎたりすることなど)

また、他の領域の発達に関しては、やったことの効果を期待できますが、言葉に関しては期待どうりの改善は難しいという面もあるようです。それは、さまざまな影響を受けて発達する言葉というものの性質によるところが大きいのだと思われます。働きかけることは、決して無駄ではないとは思いますが、結局は、個人差によるということなのでしょうか。

 

ダウン症の言語発達の特徴4つ

すべてのダウン症の人にあてはまるとはいえません。そういう傾向があると、とらえてください。娘はどうだったかを追記します。

言葉が不明瞭であることが多い

しゃべることが出来るようになっても、聞き取りにくいことが多く、家族のように身近にいる人には理解できても、初めての人には何を言っているかわからないこともしばしばあります。

例えば、音の省略が多かったり、(りんご→ご、おはよう→よー、ありがとう→とー…)、サ行などの難しい音がでなかったり、音の置き換えがあったり、特有の低いしわがれた声などがあげられます。

原因として考えられること
・呼吸器系の感染症(気管支炎や肺炎など)にかかりやすかったり、心臓・循環器系の合併症をもっているために呼気圧や呼吸量が弱いという問題があります。
・舌が厚ぼったい、高口蓋(口の中の上部が通常より高い)、歯並びの悪さ、唇や頬の筋肉の動きの悪さがあります。
・音声の聴覚フィードバックに問題を持っていることがあります。(本来は、5~6か月頃より自分が発生する声を聞いてフィードバックし、親の発声にあわせた正しい発音ができるようになる)
・正しい発音ををするための運動をプログラミングする大脳機能が劣っているとも考えられます。

娘は?
発音がクリアでない部分もありますが、聞き取りに困ることはない状態です。
気管支炎はよく起こしましたが、合併症はなく(心臓に開いてた穴もふさがった)、運動発達を意識して育てたこと、出来る限り人と接する場所へ行くように心がけたこと、認知力をのばすことを意識したことが良かったと思います。手遊びと歌はたっぷりと、また絵本はかなり読み込みました。

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聴覚情報を認知する能力(耳で聞いて情報を得る力)が、視覚情報を認知する能力(目で見て情報を得る力)より弱い

例えば、形や絵の区別、識別・文字の読み書きを習得することは難しくないですが、聞いた文(言葉)や数を復唱することは、苦手です。3歳の知能検査で、視覚課題(絵の異同を見つける)は通過できても、「5.3.7」を復唱させる課題は、困難で通過できないことが多いようです。

また、ダウン症の人は、聴覚障害を合併している場合があったり、中耳炎や滲出性中耳炎にかかり、後遺症で難聴になる場合も多いです。
難聴がない場合でも、聞き取りの力が弱いことにより、それらが発音の不明瞭さの一因になっているともいえます。

娘は?
確かに、聞いた言葉や数を復唱することは、とても苦手でした。え?こんな簡単なことが復唱できないものなのか・・・と思いました。「5.3.7」みたいな課題は、やっぱり、つまずいていました。
おそらく、今でも、復唱に関しては苦手意識を持っています。

 

理解言語(言葉の理解力)に比べて表出言語(言葉を話す力)の発達が遅れている

言葉は、声に出して話すものだけが言葉ではなく、頭の中で理解したり考えたりするものも言葉であり、内言語ともよびます。
理解できて、頭の中に言葉がいっぱいあるのに、話し言葉として表現できないということがよくあるようです。

娘は?
通常なら、聞いたらすぐ返事が返ってくるところが、聞いたのに返事がない(無視だ)と思っていたら、何時間か後に返事があった。とか、何日か前に質問されたことをまだ考えていたのかということもおおいにありました。

さすが女子で、しゃべることはとっても好きですが、込み入ったことになると、どこが結論?となることもあります。
「うまく説明できないから、言ってくれる?」とたのまれることもあります。練習することもあります。

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吃音(どもり)がでることがある

言葉によるコミュニケーションができるようになると、友だち、先生、近所の人などと言葉による意思伝達が多くなります。言葉をよく話すダウン症児が、突然吃音になることがよくあるようです。環境の変化などで、子どもが精神的緊張の状態でにあることが原因だと言われています。

娘は?
まわりの子どもたちの会話がちょっと高度になり、語彙が急に増えた小学校中学年ごろから頻繁に出はじめました。緊張する場面や、ちょっと複雑なことを説明しようとしたときによくでました。リラックスしているとき、小さい子の相手になっているときは全く出ていないので、特に指摘もせず、家で出たときは、背中をなでつつ、「ゆっくり、ゆっくり」と声をかけるようにしていました。15歳の今は、滅多にでなくなりましたね。

 

まとめ

ダウン症児の言葉の発達の特徴は、
・言葉が不明瞭であることが多い
・言葉の理解力に比べ、話す力の発達が遅れている
・聴覚情報を認知する能力が弱い
・吃音(どもり)がでることがある

言葉の発達に関しては、個人差が大きく、上記の特徴にあてはまらないお子さんもたくさんいらっしゃいます。
また、環境や働きかけによっても変わってくるものだということがいえます。

 - ダウン症の基礎知識について, ダウン症児の言葉について